Archive for 5 月, 2011

マニュアルと原発事故

 経営者にとって、働かない従業員ほど恐ろしい存在はない。上司が見張っていると働くけど、見ていないと何もしないという従業員。

 世の中には3種類の従業員がいる。

0. 言われたことすらできない人間

1. 言われたことをやる人間

2. 言われたこともやるけど、自分で考えて言われていないことまでやる人間

0は完全に無能な人間、できれば雇いたくない

1も若干無能な人間、しかし多くはこのタイプだ。

2が有能な人間、全体の2割程度しかいないと思われる。

0や1の無能人間を効率よく使うために、マニュアルというものを活用して無能な人間を雇用することを発明した。

 だれがそれを発明したかは定かではないが、たぶん藤田田(元日本マクドナルドの社長)ではないだろうか?

 問題はここからで・・・

 そもそも無能な人間を効率よく使うために発明したマニュアルではあるが、有能な人間をも、このマニュアルで縛るようになってきた。

 マニュアルに書いてあることに従うのが正しいことで、それが正義で合法で出世する最短コースであると。

 マニュアルに書いていないことをやると、それはNGで、後に責任が問われるという状況だ。

 このマニュアル社会によって有能な人間の能力が抑えられている。

 この福島原発の事故などが、正にマニュアル運営の危うさを露呈した。

 想定外のことが発生しマニュアルに対応策が書かれていない場合、何もできず手をこまねいて見ているしかないという状態だ。

 この福島原発のような事故は即断・即決・即時行動する必要があり、当然マニュアルには書いていない対応が求められる。
 
 しかしマニュアルに従うことが正しいと思い込んでいた原発の作業員たちは、どうしたらいいのか判断できずこのような大事故に至ったのだ。

 もっと早く対処していたなら、今頃終息していたと思う。

 結局マニュアルが書き換えられてから、作業に入ったのだ。(水素爆発の後に、作業員の被ばく線量の上限を引き上げた。)

 最初から多少の被ばくは覚悟で対処していれば、被害は最小限に抑えられたと思う。

 さらに言うと、旧マニュアルを正当化するための言い訳もちゃんと用意されている。

それは 「 想定外 」

 想定外だから、マニュアルには記載されていなかった、仕方ないという開き直りの言い訳である。こんな言い訳が通る日本そのものが異常な国だと思う。

 無能な人間を効率よく雇用するためのマニュアルが、有能な人間の行動を抑制し行動しなければならない時に何もしないという事態になっている。

 東電が無能であるのは明確だが

 マニュアルが無いと行動できないという日本人自体が無能化していると思えてならない。

 日本経済の衰退の元凶がこのマニュアル社会なのである。